意外と知らないパージの基本

【意外と知らないパージの基本】

パージ?そんなの簡単じゃん!って甘く考えている人が多いが案外深いパージの話。

あなたのパージ方法は理に適っていますか?

適切なパージ方法を知ることで、パージが効率的に行えて作業効率をUPすることが出来ます。

・パージとは

成形機の材料替えの際に前の材料を排出して

次の材料を投入するために洗浄する作業

 

・パージ材とは

パージ用材料の略で、上記のパージの為に使用する材料を指す。

一般的にはPPなどの汎用樹脂を使用するケースもあるが、洗浄能力の高いパージ専用の材料ある。

 

パージの基本原理

一般に熱可塑性樹脂は温度が高くなると金属面に融着し、温度が低いと融着しない。パージはこの性質を利用し、パージしたい(追い出したい)樹脂を

熱いシリンダ内壁に融着させ、これをスクリューに供給した

粘度の高い材料(パージ用材料)によって削り取るようにして、除去するのが基本的な考え方である。

その為成形する温度どパージする温度が同じではパージに時間がかかるので注意が必要

パージ方法はその前後の材料によって異なり、大まかに4パターンとなる。

  1. 同一材料での色替え 淡い色→濃い色
  2. 同一材料での色替え 濃い色→淡い色
  3. 材料替え 低温→高温
  4. 材料替え 高温→低温 (一番注意が必要です。)

(温度やパージ材の選定は前後の樹脂により異なるので、一概には言えない。)

 
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効果的なパージを行うには

・パージと背圧の関係

基本的には背圧は0よりもあった方がいいとされています。

背圧をかけることにより作業時間・パージ材使用量共に減少傾向にあります。

これは背圧が高い方が樹脂に作用する圧力、つまり残留樹脂を書き出す力が増す為と考えられます。

 

・パージとサックバックについて

パージ作業時はサックバックも動かした方がいいとされています。

それはサックバックを動かすことによって逆流防止リングが動いて、

逆流防止リングに付着した材料を洗浄出来る為とされています。

 

・パージと計量について

効果的なパージをするためにはシリンダー内のどこに樹脂が溜り易いが考える必要があります。

 

例えば、お砂糖を床にこぼして拭いたときに平らな面と凸凹している面、どちらに砂糖が残りやすいですか?当然凸凹の面ですね。

その考えと一緒でより凸凹している方が樹脂が残りやすいわけです。

 

シリンダー内でより凸凹しているのは、シリンダーの計量部、特にノズル付近です。

その為効率的にパージを行うなら常にフルストロークで計量させるのはナンセンスです。

フルストロークで数回、2/3くらいの計量で10回、1/3くらいの計量で20回などと計量値を変動させながらパージすることで、余分なパージ材の使用を防ぐことが出来ます。

 

・パージと射出速度について

パージ時の射出速度設定については、一定の速度が必要です。

なぜならば低速の場合追い出したい樹脂に圧力がうまくかからず、パージに時間がかかってしまうからです。

速度を上げることで、樹脂に圧力をかけて追い出していきます。

 

まとめ

・パージとは材料の排出作業

・パージはただ流せばいいわけではない

・背圧あり、サックバックあり、速度は早め、計量値は変えながら行う方が効率的

・樹脂温度も成形時の温度とは変えた方が効率的

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コメント

  1. 田中良夫 より:

    いつも参考にさせていただいております。
    最初のPE→PSのパージと最後のPC→PEのパージについて質問させてください。
    PE→PS:最初は170-180℃くらいでパージしてから成形温度まで上げたほうがいいのでしょうか?基本はそうだと思うのですが、昇温に時間がかかりすぎて時間オーバーが気になります。
    PC→PE:PCの成形温度でPEをパージするのでしょうか?それとも温度を下げながらパージしていくほうが効果的でしょうか?

    いずれも効果的なパージ方法が見つからず悩んでおります。
    お手数ですが、アドバイスいただければ幸いです。

    1. tagu より:

      田中様
      ブログ閲覧有難うございます。

      管理人のtaguです。
      まだまだ若輩者ですが、少しでも皆様の役に立って射出成形業界全体のレベルUPに貢献できればと思っています(笑)
      さて本題のパージについてですが…

      ・最初のPE→PSのパージ
      パージは可能な限り低い温度で行ってください!
      高めの温度設定にすると確実にパージに時間/材料をもっていかれます。
      例えば試験開始時の設定温度が160°均一なら170°均一に設定してパージを推奨します。
      心配されている昇温の時間ですが、20~30度程度の昇温ですので、
      パージ後の型厚調整/型開閉設定をしている間に昇温するはずです。
      仮に型開閉設定をした段階で昇温しきっていなくとも、
      計量/スクリュー回転/背圧/速度/圧力/保圧/VP切り替えの仮数値を入れている間に間違いなく昇温します。
      ですので、低い温度でパージしてください。でないとPSよりも流動性の良いPEをパージすることは困難になってしまいます。

      ・最後のPC→PEのパージ
      温度を下げるには昇温と異なりかなりの時間を要しますので、温度を下げてパージする必要はないと思います。
      徐々に下げていったところでたかが知れていますし、私自身パージもPEでの置換確認成形もPCの温度のままで行い合格しました。
      ここまでくると試験時間も残り少なく、多少なりとも焦ってくると思いますので温度設定は変えずにとにかくパージがいいかと。
      しかし温調器の温度設定は型を下ろすときのことを考えて25度程度に設定した方が楽かもしれません。私はそうしましたよ。
      余計な時間を取らずにスムーズにパージ作業に移って早くPE置換サンプルを作って、型を下ろしたり最終的なレポート製作に入った方がいいと思います。

      自分が受験した時の経験談に過ぎませんが一つの参考になれば幸いです。

  2. 田中良夫 より:

    回答ありがとうございます。
    先日、検定説明会にいきましたところ、資料に「180℃で2kgほどパージしたあと、成形温度まで昇温しながらパージしていく」とありました。taguさんもこのような感じでパージされたのでしょうか?

    低温パージのほうが良い理由:
    「プラスチック成型技能検定の解説」の29ページ図1.19によりますと、
    190℃以下ではPEよりPSのほうが粘っこく、「さらさらのPE」を「粘っこいPS」でパージすることになる。
    200℃を超えるとPSよりPEのほうが粘っこく、「さらさらのPS」で「粘っこいPE」をパージすることになる。
    だから低温180℃以下でパージしたほうが良い
    ということになるのでしょうか?
    お手数ですが、再度ご回答いただければ幸いです。よろしくおねがいします。

    1. tagu より:

      田中良夫様

      私は170°にて2㎏程パージして、若干残っていたので、
      170°のまま追加で500~600gパージを行いました。

      実施する都道府県や年度により推奨される方法が違うことは往々にしてありますので、
      基本的には事前講習会での方法を参照されるのが間違いない方法かと思います。

      200℃を超えるとPSよりPEのほうが粘っこくなるというよりかは、
      PSの樹脂温度が上がっていくにつれて粘度が下がってくるので、
      パージに適さなくなってくるので可能な限り低い温度が望ましいというイメージかと思います。

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