【PA(ナイロン)樹脂の金型温度と結晶化について】

PA樹脂(PA6及びPA66)は結晶性樹脂の為、結晶構造を持っています。

金型温度が40°程度から結晶化が進行してくるのですが、

40~70°の範囲では結晶化が不均一な為、金型温度の微妙な違いによって

結晶化度が変化してしまいます。

その為良好な外観を得るには、金型温度を30°以下にして結晶化度を低い状態で安定させるか、80°以上にして結晶化度を高い状態で安定させるかする必要があります。

 

当然金型温度が30°と80°では収縮率が大きく変動しますので、

金型設計の段階でどのようにして成形するかを考慮する必要があります。

 

ではどのようにしてそれを決めればよいのでしょうか。

 

それは他の物性をどのようにしたいか、なにを優先したいかによります。

例えば金型温度を高くして結晶化度を上げると剛性、引張、曲げ強さを大きくすることが出来ますが、脆くなる傾向にあります。

 

金型温度を低くすると高い時の逆になります。また低い状態の方が透明性は増す傾向にあります。

 
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流動性に関しては他の樹脂と同様に金型温度が高い方が増します。

成形サイクルの観点から考えると金型温度を低くした方が望ましいです。

 

上記のような物性、性質を考慮して金型温度をどのように設定するかで、

金型設計時の収縮の盛り込みが変わってきます。

 

これを考慮しないで金型を作ったり成形条件を出すと、予想とは異なる寸法の製品となってしまうので、

十分配慮した上で設計/製造を行うことが重要です。

 

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