射出成形技能士1級実技合格に必要な28のこと その⑫

⑫金型温度とソリの関係

 

実技試験では箱型形状の為それほどソリを意識する必要はありませんが、

ソリの仕組みを理解することで、箱型形状製品の内側への倒れの仕組みを理解することが出来ます。

 

しいて言えば実技試験の製品で内側への倒れが発生することはほとんどないと思いますので、このステップは省略してもいいかもしれないです(笑)

 

では本題に入りましょう。

ソリやネジレなどは残留応力により発生します。

 

残留応力とはその名の通り残留している応力をさします。

 
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射出形成では、高温でドロドロに溶けた材料を金型に注入した後、冷えて固まってから取り出します。

どんな物質でもその相変化(固体~液体~気体)によって容積(密度)が変化します。

(同相でも多少の熱膨張はあります。) その際、膨張収縮しようにも周りが固まっていてどうにもならない状態を、残留応力が存在するといいます。

型温とそり

残留応力は部分的な冷却差により発生すると考えていいと思います。

製品の肉厚が一定とした場合、

金型への熱の逃げ方が均一であれば材料密度は一定で反りは起きません。

しかし、実際には冷却パイプからの位置、肉厚の違い等の違いにより、

単位体積辺りから逃げる熱量は場所で違います。

もちろん固定側と稼動側では構造的にも大きな違いが有ります。

その差により、ある部分は熱が逃げず固化していないのに

別な部分は熱がかなり逃げて固化し始めたりします。

結果固化していない部分は固化した部分に引っ張られそりを生じます。

 

(大概は固定側と稼動側で発生します。)

冷却速度差→固化の不均一→固化部が未固化部を引っ張る→応力発生→射出後そる

 

といったイメージです。

 

具体的な例として平たい板の反りがなぜ起きるかを見てみましょう。

 

①金型に温度差があるとする。

型温とそり1

②成形品にも温度差ができる。

型温とそり2

③成形品が室温まで冷える過程で温度差が大きい方が収縮も大きい。

型温とそり3

④収縮が大きい方が内側にそる。

型温とそり4

つまり上記のようなケースではコア側の金型温度を下げていくことでソリが改善していきます。

 

箱型形状の場合は下記のようなソリになる傾向があります。

これを事前に理解していればソリが発生した時にすぐに対応することが出来ます。

 

①コア側の角部は温度が高くなりやすい

型温とそり5

②成形品の角内側の温度も高くなり収縮も大きい

型温とそり6

③角内側の収縮が大きい為四隅が鋭角に変形する

型温とそり7

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